出光興産株式会社
Special Interview

山﨑株式会社様

太陽光発電による自己託送と
再エネ電力プランの切り替えで
年間143.6tのCO2削減に成功!

九州電力エリア内で初となる太陽光発電の自己託送に着手。
再エネプランへの切り替えも実施し143.6tのCO2削減に成功した
山﨑株式会社様の環境配慮への取り組みについて伺いました。
※自己託送=自家発電した電力を送電線を通じて自社施設へ送電する仕組み

太陽光発電再エネ
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この事例で紹介しているのは

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背景
  • 企業として環境への取組みを形にしたい
  • 環境への優しさが会社の価値向上に繋がる時代
  • 台風災害で停電を経験、BCP対策が課題に
出光興産を選んだ決め手
  • 太陽光発電と再エネ100%の電力メニューで環境に優しい選択肢を
導入後の効果
  • 2024年11月末時点で143.6tにも及ぶCO2削減
今後の展望
  • 太陽光発電とEV車のシナジーで見据える少し先の未来

<背景1>企業として環境への取組みを形にしたい

―― 営業所への太陽光パネルの導入を決めた理由は?

山﨑氏 少し長い話になりますが、弊社管理部の甲斐部長が元々太陽光発電システムの開発、販売を行っているソーラーフロンティア社で働いていたことが最初のきっかけでもあり、このプロジェクトの土台になっています。世の中ではESG投資やカーボンニュートラルがスタンダードになりつつありますが、弊社の生業としては物を仕入れて販売したり商品をお客様にお届けしたりする仕事なので、エネルギーの削減がなかなか思うようにいかないという課題に悩まされていました。弊社の社用車は全体で約90台、そのうち50台ぐらいがトラックで年間走行距離は130万キロにも達します。もちろんサービスの質を低下させる訳にはいきませんし、カーボンニュートラルに貢献するのが難しい業態なんですよね。

そこで営業所を新設する際に、太陽光パネルで発電してみてはどうかと甲斐部長から提案がありました。企業として環境に対する取組みを何かやるべきじゃないかと常日頃から考えておりましたし、クリーンエネルギーの導入はBCP対策の観点でもとても魅力的だったので、知見がある甲斐部長に筆頭となってもらいプロジェクトを進めていこうと決めました。

甲斐氏 前職ではお客様に提案する側だったので、課題解決においてはメーターで確認できる数値をベースに考えることが多かった記憶があります。反対に、自社の拠点でプランニングする時には、電力使用量や設備の規模をより深く考えていかないと、過剰な設備だったり、逆に物足りなかったり……ということが起きてしまうので、その辺のさじ加減をよりシビアに考えました。その結果、営業所に太陽光パネルを設置し、そこで作った電力を自己託送して使用することでカーボンニュートラルに貢献できるのでは?と思い立ちました。

<背景2>環境への優しさが会社の価値向上に繋がる時代

―― 「再エネ100宣言」にもご参画されていますね。

山﨑氏 実は最初知らなかったんです。自己託送の話が進行していく中で「再エネ100宣言」という枠組みがあると知り、それなら自分たちも「再エネ100」を宣言して“中小企業でもここまでやれるんだ!”ってところをアピールしようと(笑)。太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入は経済活動における命題ですし、いつかやることなら先頭を走りたいという気持ちもありました。もちろん導入において投資は必要になりますが、環境に優しいことを具現化していくことが会社の価値向上にも寄与するのでは?という考えで参画した次第です。

―― 山﨑社長自身、地球環境の変化を感じる部分は?

山﨑氏 身近なところで言うと、学校にエアコンがついたことかなぁ。我々昭和世代は小さい頃は当然なかった訳なんですけど、今の気候や気温を考えるとエアコンが無いと絶対無理だよなと思います。軟弱だとか言う意見がありますが、今の暑さだと熱中症で倒れたり、亡くなる方もいて、外部的な環境が如実に変わってきていますよね。さらに線状降水帯など温暖化による災害の激化、そんな環境の変化を実感しています。

―― ゆえにSDGsへの意識が高いのですね。

山﨑氏 燃料をボンボン燃やして、どんどん使い捨てしていくことに限界があるというのは、わざわざ検証しなくても人として分かる時代となり、企業活動もそうあるべきだと考えています。
株の動向を見ていると、ESG銘柄とか顕著に伸びているんですよね。直近だとDXからGXへと予算を移行している企業も多く見られ、今一番注目を浴びていると言っても過言でないのがGX関連だと思います。社会的な問題をしっかり捉え、解決していかなければいけないという考えが企業全体に広がっていますよね。

<背景3>台風災害で停電を経験、BCP対策が課題に

―― 持続可能であることは企業の使命にもなっています。

山﨑氏 先ほどの気候変動の話に繋がりますが、宮崎の営業所でも停電が発生したことがあります。2年前の夏、台風の暴風で電線断裂が起こって地域一帯が停電したんです。停電するとネット環境が無くなって、全く仕事にならない。商品のピッキングもハンディターミナルで管理していますし、商品リストを出そうにも出せなくて、本当に業務が止まってしまう状況でした。
その時は何台かあったハイブリッド車から電気を引っ張り、最小限のシステムとプリンターを動かして伝票を印刷し、なんとかお客様にお届けしました。そんな経験もあって営業所を新築する時、BCP対策として蓄電池も兼ね揃え、もし停電が起こっても業務が続行できる体制を整備しないといけないと強く意識しました。それも太陽光パネル導入を決めた大きなきっかけの一つですね。

―― 実際、復旧にはどれくらいかかったのでしょうか?

甲斐氏 電気が止まったのは約2日ですね、朝から翌日の昼ぐらいには解消しました。東日本大震災の時も電気が復旧するまでに3日かかったというので、最低限3日間は電気が止まっても業務ができる環境を整えたい。それがベースとなっているのが今プロジェクトですね。

<出光興産を選んだ決め手>太陽光発電と再エネ100%の電力メニューで環境に優しい選択肢を

―― 出光興産との連携でどんな発見がありましたか?

山﨑氏 当初、私たちは制度理解もなく、「自己託送」という発想自体がありませんでした。新設する都城営業所に太陽光パネルを設置しようと話になった際、ソーラーフロンティアさんより「九州で初めてですが、やりますか?」とご提案をいただいたのが最初の一手です。コスト面の影響も確認したところ、想定より高額ではなく、それがCO2削減に繋がるのであれば、我が社としても取り組む価値が十分にあると決断。課題はまだ残されていますが、現在、九州初の自己託送実現に向けて着実に歩みを進めているところです。

―― 再エネプランへの切り替えを検討したきっかけは?

山﨑氏 太陽光発電で自己託送をしようという方針が決まってから、夜間や悪天候など太陽光発電だけでは足りない部分の電力も、CO2削減量がゼロにできる工夫をしたいと思いました。
太陽光発電ではソーラーフロンティアに依頼していたことから、同じ出光グループの出光興産さんで「プレミアムグリーンプラス」という再生可能エネルギー100%の電力メニューがあったため、太陽光発電と併用してより、環境に優しい選択肢を取れることから導入を決めました。

<導入後の効果>2024年11月末時点で143.6tにも及ぶCO2削減

―― 太陽光パネル導入後の変化は?

甲斐氏 自己託送による電力供給は2024年12月25日より開始しました。自己託送は開始直後であり現在効果測定中ですが、先行して導入していた自家消費型太陽光パネルでは早速効果がみられています。以前の旧営業所は倉庫内にエアコンがありませんでしたが、新営業所にはエアコンを新たに導入したため、電力使用量自体は増加しました。しかし、自家消費型太陽光パネルで消費電力の一部を補うことで、夏でも全体の電力使用量の約2~3割を削減することができています。真夏の暑い時期にエアコンを使用しても、消費電力・使用電力が減ってくるのを目の当たりにすると、出光興産さんとタッグを組んでよかったという喜びが湧いてきますね。

再エネプランへの切り替えによるCO2排出量削減効果

―― 再エネプランへの切り替え効果は?

電力使用量はかなり抑えられていますし、コスト面でも設置に見合う十分なメリットがありました。実際の数値で言うと、2023年12月にプレミアムグリーンプラスへ切り替えた後は、2024年11月末までで143.6tのCO2削減ができているそうです。
この143.6tをポリエチレン製のレジ袋に換算すると約464万枚を削減するのと同量であり、4mの樹木に置き換えると6332本が吸収するCO2の量に相当します。

―― 再エネ電力「プレミアムグリーンプラス」への切り替えはスムーズに?

山﨑氏 スムーズに切り替わったと思います。最初に提携した大分営業所も今回お願いした都城営業所も、規模に対しての消費電力がおおよそ想定できましたから、それを元に見積もりを出していただき、電力の切り替えを進めていきました。現在、都城を含め、本社ビルや既存の宮崎営業所についても一斉に電力の切り替えを進めています。出光興産さんとの包括的な取り組みのひとつとして、自己託送を含めた新しい仕組みを作っていけたらなと。まさに今がスタートラインであり、これからも一緒に歩んでいけたらと思っています。

<今後の展望>太陽光発電とEV車のシナジーで見据える少し先の未来

―― 今後の展望は?

山﨑氏 経営層というか運営する側からすると再生可能エネルギーを導入できた安心感は大きいです。今後については、直近のことはあまり考えてなくて少し先の未来を見据えています。例えば、今ディーゼルトラックは軽油で走っていますが、トラックのEV化もどんどん進んでいくと思います。そうなった時には太陽光パネルで発電した電気で充電するので燃料代もゼロになるし、社員がEV車を購入したとして会社で充電できるようにすると、それぞれの家計の手助けにもなる。そんな福利厚生としての施策も考えています。なので、出光興産さんには、将来的にはEV車の充電など、関連事業への取り組み拡大も期待しています。

Special Thanks

  • 代表取締役 山﨑正嗣様

    設備投資、組織再編、働き方改革、女性活躍、DXを積極的に推進し、企業の成長と変革を牽引。現役のシステムエンジニアとしても活躍しながら、お酒と美味しい食事を楽しむことを大切にしています。

  • 管理部部長 甲斐清文様

    人材サービス業や環境事業で管理・営業・物流の業務に携わり、その経験を活かして山﨑へ。妻との旅行を楽しみに、日々の仕事に奮闘中です。

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info
  • 山﨑株式会社様
  • 所在地

    宮崎県宮崎市橘通⻄5丁⽬6番57号

  • URL

    https://yamasaki.jp/

※掲載内容は取材当時のものです。