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電力会社乗り換えで法人・企業が気を付けることとは?
自社に合った電力会社の選び方を解説
電力自由化が進むなか、電力会社間の競争によってサービスが多様化しています。現在、多くの電力会社から多様な料金体系やサービスが提供されており、自社でも電力会社の乗り換えを行うべきかどうか、検討している企業は多いのではないでしょうか。
電力会社の乗り換えには、自社に最適なサービスを受けられるなどのメリットがあります。一方で、自社に合ったプランや乗り換えの手順がよくわからないといった声も聞かれます。この記事では、電力会社を乗り換える際の選び方や手順などについて解説します。
目次
電力会社を乗り換えるメリット

電力が自由化される前から電力を販売してきたのが、地域の電力会社です。北海道電力、東北電力、東京電力ホールディングス、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10社がありますが、地域の電力会社から新電力に乗り換えるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。以下に解説します。
選択肢が豊富である
電力自由化にともなう競争の活性化により、電力会社からは多種多様な料金プランが提供されるようになりました。各社ごとに特徴のある料金プランも出ており、自社に合ったものを選ぶことができます。その結果、コスト削減などの効果が期待できます。
契約や会計を一元化できる
全国各地に拠点を持つ法人で、地域ごとに契約している電力会社が異なる場合、電気料金の支払先も複数に分かれます。同じ電力会社で全拠点の電力をまかなえるようになれば、契約や請求の一元化により事務処理の負担が軽減できます。
脱炭素を推進できる
脱炭素経営は、今やすべての企業に求められています。再生可能エネルギー由来の電気を供給している電力会社やプランへ乗り換えることで、脱炭素を積極的に推進できます。また、電力会社によっては再生可能エネルギー由来の電力に加えて、省エネ効果のあるさまざまなサービスを提供しており、それらのサービスを組み合わせることで、より効率的に脱炭素の取り組みを進められます。
電力会社の選び方

電力自由化により選択肢が広がる一方で、自社に合うプランがわからないという声も聞かれます。ここでは、乗り換え先の電力会社の選び方を解説します。
対応エリア・受電電圧の種類を確認する
電力会社によって対応できるエリアが異なります。乗り換え候補の電力会社の供給エリアを確認し、自社が利用できるか確認しましょう。
また、事業所が複数ある場合、各事業所の規模により受電電圧が異なることがあります。受電電圧とは電力会社から電気の供給を受ける際の電圧のことで、特別高圧・高圧・低圧の3つに分けられます。特別高圧は大規模なショッピングモールや工場など、高圧は学校やオフィスビル・病院など、低圧は事務所や小規模店舗などが該当します。電力会社を検討する際には、必要な受電電圧に対応できるかも確認しましょう。
出光興産では、沖縄電力エリア・離島を除く国内すべての地域で、特別高圧・高圧・低圧の電力供給を行っています。
契約条件を確認する
基本料金や使用料金のコスト面以外の諸条件も確認が必要です。近年は、新電力からあらゆるプランが提供されています。契約期間や解約条件、電気料金に含まれる項目など、単価だけでなく条件の詳細まで確認することをお勧めします。
発電・供給体制を確認する
電力自由化以降、自社で発電所を持たず電力小売事業を展開する事業者も多く存在しています。火力発電や太陽光発電、バイオマス発電など、多様な発電所を複数所有・運営している会社は、電力を安定的に調達できるため、急な倒産や電力小売事業からの撤退リスクが低いといえます。このような観点からも、電気を安定して供給できる体制があるかを確認しましょう。
出光興産では、火力発電所のほかバイオマス発電所や太陽光発電所など、日本各地で複数の種類の発電所を運営しています。出光興産の主な発電所についてはこちらをご覧ください。
自社に適したプランがあるか確認する
数ある電力プランのなかから、自社に適したプランがあるかを確認します。適したプランを選択することで、コスト削減などを達成できる可能性が高まります。以下に、プランの比較例をご紹介します。
低圧プランの比較例(東京電力エリア・idemitsuでんきの場合)
低圧の中でも照明器具や小型の電化製品の利用に必要な電灯プランについて、東京電力とidemitsuでんきを比較します。
東京電力の一般的な電灯プラン、従量電灯Bは基本料金+3段階制の電力量料金で構成されています。
使用量に応じて電力量料金単価が3段階に設定されており、第1段階は120kWhまで、第2段階は120kWh超過~300kWh、第3段階は300kWhを超過した使用量となっています。
idemitsuでんきの電灯プラン「Sプラン」は、第2段階の120kWhを超えたご使用分から料金単価が東京電力より安く、使用量に応じておトクになります。

※電灯プランのほか、業務用のエアコンや冷蔵庫、モーターなどの利用に必要な動力プラン「低圧電力プラン」もご用意しています。
idemitsuでんきの低圧の各プランの詳細についてはこちらをご覧ください。
特別高圧・高圧プランの比較例(東京電力エリア・出光でんきの場合)
特別高圧・高圧プランの料金体系について、東京電力と出光でんきを比較します。
高圧電力の電気料金は一般的に「基本料金」「電力量料金」「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の3つで構成されます。このうち、「電力量料金」は、電力量料金単価・燃料費調整単価・市場価格調整単価等が含まれており、それぞれに使用電力量をかけて算出されます。
出光でんきは、すべてのプランにおいて市場価格調整項を含みません。一方、東京電力は、3つのメニューのうちベーシックメニューを含めた2つのメニューに市場価格調整項が含まれています。
※市場価格調整項とは、電気料金を電力市場価格の変動に応じて自動的に調整する項目です。

出光でんきの特別高圧・高圧プランの詳細についてはこちらをご覧ください。
電力会社の乗り換え手順

ここまで電力会社の選び方について解説してきましたが、実際に乗り換えを行うとなると、手続きが複雑そうだと感じるかもしれません。ここでは電力会社の乗り換えをスムーズに行えるように、その手順について解説します。
STEP1:現在の契約内容や電力の使用状況を確認する
現在、契約している電力会社との契約書や料金明細書を確認します。料金明細書は過去1年間分を用意することで、電力消費量や季節による変動やピークタイムなどがわかります。
STEP2:乗り換えによるメリットを確認する
乗り換えを検討している電力会社へ提案を依頼します。見積もりや供給条件を提示してもらい、現在の電力会社の契約内容と比較します。コスト面はもちろん、経営や事業の安定性、契約の柔軟性やサポート体制、CO2排出量の削減やさまざまな省エネサービスとの連携など、多角的に確認しましょう。利用開始希望の4~5ヵ月前までに検討を開始するとスムーズです。
STEP3:申し込み・契約手続きを行う
自社にとって最適なプランが確定したら、乗り換え先の電力会社に申し込み、契約手続きを行います。なお、法人契約の場合は解約条件が設定されている場合があるため、現在契約している電力会社への解約連絡も忘れずに行いましょう。
STEP4:電気の供給が開始される
契約内容に基づいて、乗り換え先の電力会社から電気の供給が開始されます。
<お手続きの流れ>(出光興産の場合)

電力会社の乗り換え事例
ここで、電力会社を出光興産に乗り換えして成功した事例をご紹介します。
電力会社の乗り換え事例①有限会社サントトレーディング様
乗り換えに至る背景:現行契約の満了が迫っており、切り替える必要があった
乗り換えの効果:現状より、電気料金を20%以上削減見込み
乗り換えのポイント:ホームページからの問い合わせに対して当日電話があり、数日で見積書が届くという迅速な対応に信頼感があった。オンラインミーティングでの担当者の解説がわかりやすく、安定価格や安定供給などのメリットを総合的に判断して決定した。
事例の詳細については以下のページをご覧ください。
電力会社の乗り換え事例②株式会社 大垣共立銀行 彦根支店・長浜支店様
乗り換えに至る背景:社会全体で環境問題への関心が高まっている中、同行でも環境に優しい自然エネルギーを活用したエネルギーの地産地消を模索していた
乗り換えの効果:バイオマス・水力由来の再生可能エネルギー100%電力を導入し、年間45tのCO2排出量を削減できた
乗り換えのポイント:滋賀県内店舗(彦根支店・長浜支店)へ、同県産の再生可能エネルギー100%電力を利用した「出光でんき プレミアムグリーンプラス」を導入することで、地域電源を活用した再生可能エネルギーの導入を実現できるため
事例の詳細については以下のページをご覧ください。
安定した供給と豊富な電力プランを実現する出光興産の電気
出光興産では、火力発電や太陽光発電、バイオマス発電など複数の種類の発電所を全国で運営しています。また、2008年より電力小売事業を継続、安定的に運営しています。これらを背景に、幅広いエリアで安定的な電力の調達とお客様へのサービス提供を実現しています。
電力プランは、お客様のニーズに合わせて高圧から低圧まで豊富なメニューをご用意。また、太陽光発電システムをはじめとする、省エネや脱炭素をサポートするサービスもご提案しています。
特別高圧・高圧と低圧、それぞれの電力プランをご紹介します。
出光でんき(特別高圧・高圧)
オフィスビルや工場、病院などの大・中規模施設を運営する法人向けのプランです。通常のスタンダードプランに加えて、脱炭素に取り組む事業者向けのプランも複数提供しています。
また、燃料費調整額に市場価格調整項を含まない料金体系によって電気料金の変動を抑制しています。
出光興産では、各地に火力・バイオマス・風力・太陽光・地熱と、さまざまな発電方式の発電所を運営し、安定した電力調達を実現しています。全国(沖縄と離島を除く)の大中小さまざまな規模の施設への供給実績も豊富です。
電力プランの詳細は、以下のページをご覧ください。
出光でんき(特別高圧・高圧)のプランを詳しく見る
idemitsuでんき(低圧)
idemitsuでんきの料金プランは、「Sプラン(従量電灯プラン)」と「低圧電力プラン(動力プラン)」の2種類です。
「Sプラン」は、照明器具や小型の電化製品など電灯用のプラン、「低圧電力プラン」は、業務用のエアコンや冷蔵庫、モーターなど、動力用のプランです。
加えて、環境に優しくエコな電気に切り替えられる再エネオプションも提供しています。
各電力プランの詳細は、以下のページをご覧ください。
idemitsuでんき(低圧)のプランを詳しく見る
料金だけでなく多角的に判断して電力会社を選ぶことが重要
電力会社を乗り換えるメリットや選び方について解説してきました。電力会社を乗り換えることで、コストの削減や事務処理の負担の軽減、脱炭素の推進などを図ることができます。
乗り換えを検討する際は、基本料金や使用料金のコストメリットだけで判断せず、契約条件や発電・供給体制についても確認しましょう。
自社に合った電力会社を選ぶことが、今ある課題の解決につながるかもしれません。この記事でご紹介した乗り換え手順を参考に、ぜひ電気の契約先を見直してみてはいかがでしょうか。
出光でんきだからこそ実現できる、安定した電力調達を提案します。