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公開日:

業務用電力とは?
法人・企業が知るべきその仕組みと賢い選び方

電力調達脱炭素再エネ太陽光発電省エネ電力コスト削減

発電所で作られた電力は、さまざまな場所に供給されています。法人向けの電力プランのうち「業務用電力」はビルや商業施設など様々な施設で契約されています。

この記事では、業務用電力の基本的な特徴と種類、料金体系、コスト削減が期待できる利用方法、ニーズに合った電力会社・プランの選び方について解説します。

目次

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業務用電力とは?概要と特徴

ここでは、業務用電力の概要と特徴を紹介します。

業務用電力の概要

業務用電力とは、オフィスビルや病院、大型商業施設などで使う電力プランの一種です。

電力自由化以前、企業が契約する電力プランは「業務用」と「産業用」の2つに大別され、地域の電力会社によって提供されていました。

「業務用」と「産業用」の定義は、大きく以下の通りです。

業務用:事務所・ビル・商店・百貨店・旅館・スーパー・商業施設など電灯もしくは小型機器または電灯もしくは小型機器と動力とをあわせて使用されるお客様向け
産業用:工場など動力(付帯電灯を含む)を使用されるお客様向け

現在でも、地域や電圧区分によってプラン名称は異なるものの、一般的に「業務用」は「業務用電力」、「産業用」は「高圧電力」として電力プランが展開されています。

電力自由化後は、地域の電力会社に加えて新電力からも、電力プランが登場しています。

業務用電力の種類

業務用電力の主な種類は、以下の通りです。

業務用電力の種類

高圧 実量制 季節別
季節別時間帯別
協議制 季節別
季節別時間帯別
特別高圧 協議制 季節別
季節別時間帯別

季節別とは、季節ごとに料金単価を設定しているプランであり、季節別時間帯別とは季節および時間帯ごとに料金単価を設定しているプランです。

地域の電力会社によっては、季節別・季節別時間帯別のほか曜日ごとに料金設定しているプランもあります。

なお、季節別は、夏季(7~9月)とその他季(夏季以外の月)に分けられることが一般的です。

実量制と協議制の違いについては、以下のページを参考にしてみてください。

高圧電力の電気料金の仕組みとは?基本料金や契約電力の決まり方についても解説

現在では、電力自由化によって、従来の料金体系に捉われない新しい電力プランが登場しています。

業務用電力の料金

業務用電力は、種類ごとに料金単価が異なりますが、主に家庭向けの低圧プランより1kWh当たりの電力量料金単価が割安に設定されていることが一般的です。

実際に、2024年12月現在の全国の電気料金単価を比較すると、業務用電力が含まれる特別高圧・高圧プランの方が低圧プランより単価が低いことがわかります。

法人向け 特別高圧 18.62円/kWh
高圧 22.92円/kWh
一般家庭
小規模事業者向け
電灯(低圧) 28.2円/kWh
電力(低圧) 34.01円/kWh

引用:新電力ネット|電気料金単価の推移(2025年3月19日時点)新しいタブで開く

※消費税および再生可能エネルギー発電促進賦課金を含まない単価

電圧によって電気料金単価が異なる理由は、電気を送り届けるまで過程に違いがあるからです。低圧施設で使用する電気は特別高圧・高圧施設で使う電気よりも低い電圧に変換して送り届けます。そのため、電気を届けるまでにより多くの変電設備が必要であり、その利用料が電気代に含まれています。

業務用電力の料金計算

業務用電力の料金は「基本料金」「電力量料金(燃料費等調整額含む)」「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の3項目で構成されます。

「基本料金」は、電気の使用量に関係なく毎月発生する料金です。契約電力やどれだけ有効に電力を使ったか(力率)などによって決まります。

「電力量料金(燃料費等調整額含む)」は、使用した電力量に対して請求される料金です。

「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」は、再生可能エネルギーをより普及させるためにすべての需要家が負担する料金です。固定価格買取制度のもので、電力会社が再生可能エネルギーで発電された電気を買い取る際にかかる費用の一部を需要家が負担しています。

基本料金は契約電力によって決まり、電力量料金と再エネ賦課金は各単価(下記画像参照)に使用量をかけて算出しています。単価は契約種別やプラン、電力会社によって異なります。

基本料金の計算方法

前章で紹介した基本料金は、次の計算式で算出されます。

基本料金 = 契約電力 ✕ 基本料金単価 ✕ 力率割引・割増(1.85-力率(%)÷100)

※力率について詳しくは、以下の記事をご確認ください。

力率とは?定義や力率割引・割増の計算方法について解説

「契約電力」は契約種別によって決定方法が異なり、「基本料金単価」は契約種別と供給電圧に応じて決まります。

高圧の場合は、契約電力500kW未満の「実量制」、500kW以上の「協議制」の2種類に分かれ、特別高圧は「協議制」に該当しそれぞれ以下の方法で契約電力を算出します。

「実量制」は、直近12ヵ月で最も使用電力量(最大需要電力量)が大きい月の数値(デマンド値)を契約電力とします。

「協議制」は、電力会社と需要家が協議のうえ契約電力を決定します。協議の際は、直近12ヵ月の実績や負荷設備の容量などを加味して判断します。

実量制や協議制など、契約電力の詳しい決定方法についての詳しい解説は、以下のページをご覧ください。

契約電力とは?電力利用において重要な要素である理由や決定方法を解説

業務用電力の節電方法

ここでは、節電につながる3つの方法をご紹介します。

ピークカットとピークシフト

電気料金を構成する「基本料金」は電気の使用状況にかかわらず毎月発生します。基本料金は、契約電力によって計算されます。契約電力の削減には、ピークカットやピークシフトが有効です。

どちらも電力の最大使用量を減らすための方法ですが、ピーク時に使用する電力量をセーブして、電力会社から購入する総電力量を減らすのか(ピークカット)、一日に購入する総電力量は変わらないとしても、ピーク時に使う電力を他の時間帯にずらして最大値を下げるのか(ピークシフト)で異なります。

ピークカットの具体的な方法には、ピーク時間帯を意識した節電のほか、太陽光発電を活用してピーク時の電力を補うなどがあります。一方、ピークシフトの具体的な方法は、ピーク時間帯の空調を抑制し、前後の時間帯に稼働を強める、ピーク時間帯以外に蓄電池に電力をためておいてピーク時に活用するなどがあり、電力の使用状況自体は変えずに購入する電力量を減らします。

省エネ設備の導入

最新機種のエアコンや冷蔵庫・冷凍庫、複合機などは省エネ性能が高いため、導入することで電気の使用量を抑えられる場合があります。利用の少ない時間帯になると自動的にセーブモードで運転するなど、優れた機能を持つものもあります。

電力の見える化・分析ができる仕組みや機器の導入

電気の利用状況を監視・制御できる仕組みや機器の導入も、長期的にコストを削減していくためには非常に有効な手段です。デマンド監視装置やデマンドコントローラーを活用することで24時間電力の使用状況を監視でき、設定した電力使用量を超えた場合にはアラートを鳴らす、機器の電源をオフにするなどが可能です。

電力会社によっては、ほぼリアルタイムで電気の使用状況を確認できるサービスを提供しています。使用電力が見える化できると、電気料金を抑制するための課題を見つける一助となり、ピークカットやピークシフト、省エネ設備の導入といった施策の、より有効な展開に繋げられるでしょう。

再生可能エネルギーの選択も

法人が電気を利用する際、再生可能エネルギーを活用できる電力プランがあります。再生可能エネルギーを活用するメリットを3つご紹介します。

地球環境の保全に貢献

近年、CO2排出量の削減が社会的な課題となっていますが、太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用すれば電力使用によるCO2排出量を削減できます。また、自然のエネルギーを利用しているため資源が枯渇する心配がなく地球環境の保全に貢献することができます。

企業価値の向上

再生可能エネルギーを活用した電力を導入することで、自社の環境保全活動に取り組む意思があることや実際に取り組みをしていることを対外的に示すことができます。
社会全体の環境問題への関心が高まるなか、再エネを活用して環境保全に貢献している企業として認知されることで、企業価値の向上が見込めるでしょう。

自家発電システムはバックアップ電源としても活用可能

自家消費型太陽光などの自家発電システムは、非常用電源として災害時の備えにもなります。停電してしまった場合にバックアップ電源として活用することが可能なため、BCP対策としても有効です。

業務用電力における電力会社やプランの選び方

電力会社の切り替えや電力プランを変更する際は自社の電力利用状況に合ったものを選びたいところですが、そのために次のことを意識してみましょう。

自社の電力使用状況を把握する

自社のニーズに合ったプランを探すには、まず自社の実態を正確に把握しましょう。具体的には、直近12ヵ月の明細や請求書を確認し、電力使用量が多くなる季節や時間帯を確認します。
電力会社によっては、電力使用量の多い季節や時間帯の単価を安く設定したプランが用意されているケースもあります。電力の使用状況と照らし合わせてニーズに合ったプランがないか探してみましょう。

優先事項を明確にする

料金単価の変動や電気代削減、企業価値の向上、電気料金の請求一本化、CO2削減の推進など、重視したいポイントは企業によって異なるでしょう。優先事項を明確にしてから、電力会社・プランを選ぶことが重要です。

電力会社の特徴とプラン内容の詳細を確認する

電力会社の特徴やプランの内容を確認する際には、以下の3点を中心にチェックしましょう。

  1. 基本情報
    基本情報として、基本料金や電力量料金に加え、契約電力やCO2排出量など現在の利用状況をチェックします。
  2. 契約内容
    契約内容では、契約期間や料金設定、違約金の有無や発生条件などを確認し、併せて電力会社の方針や強みも把握しておきましょう。
  3. 発電や販売の実績
    電力会社の発電や販売の実績といった点も見ておく必要があります。事前に明確にした優先事項や目的が達成できそうかも確認してください。

業務用電力に対応した出光興産の電気

長く発電・電力販売の実績があり、自社の目的に合ったプランが選べる出光興産の電気と、電気の使用状況を「見える化」できる出光興産のサービスを紹介します。

出光でんき(特別高圧・高圧)

オフィスビルや工場、病院などの大・中規模施設を運営する法人向けのプランです。通常のスタンダードプランに加えて、脱炭素に取り組む事業者向けのプランも複数提供しています。

また、燃料費調整額に市場価格調整項を含まない料金体系によって電気料金の変動を抑制しています。

出光興産では、各地に火力・バイオマス・風力・太陽光・地熱と、さまざまな発電方式の発電所を運営し、安定した電力調達を実現しています。全国(沖縄と離島を除く)の中小規模施設への供給実績も豊富です。

電力プランの詳細を知りたい方は、以下のページをご覧ください。

出光でんき(特別高圧・高圧)の
プランを詳しく見る

idemitsuでんき(低圧)

idemitsuでんきの料金プランは、「Sプラン(従量電灯プラン)」と「低圧電力プラン(動力プラン)」の2種類です。

「Sプラン」は、照明器具や小型の電化製品など電灯用のプラン、「低圧電力プラン」は、業務用のエアコンや冷蔵庫、モーターなど、動力用のプランです。

加えて、環境に優しくエコな電気に切り替えられる再エネオプションも提供しています。

各電力プランの詳細は、以下のページをご覧ください。

idemitsuでんき(低圧)の
プランを詳しく見る

お客様サイト

出光興産の電気を利用しているお客様を対象とした、自社の電気の使用状況を「見える化」できる無料Webサービスです。

高圧・特別高圧「出光でんき」をご利用のお客様は出光でんき Customer Portal Site(CPS)新しいタブで開く、低圧「idemitsuでんき」をご利用のお客様はでんきMYページ新しいタブで開くをご利用いただけます。

最新の電気料金や直近24ヵ月の使用実績もダウンロードできるほか、いつでも気になったときに、使用量推移や時間帯別・日別の使用傾向を確認できます。

出光でんき Customer Portal Site(CPS)には、デマンド値が設定値を超えた場合にメールでお知らせしてくれるアラート機能もあり、契約電力超過のリスク回避に役立ちます。

脱炭素ソリューション(太陽光発電)

出光興産は、カーボンニュートラルの実現を目指す事業者の皆様に、CO2排出量の削減や再生可能エネルギー導入といった脱炭素ソリューションをトータルで提案しています。

再エネ電力プラン、温室効果ガス排出量の見える化、空調省エネ、太陽光発電、車両のEV化などお客さまの目的に合わせた脱炭素化への最適なソリューションの提案から、導入時の補助金の活用、導入後のメンテナンスまであらゆる相談が可能です。

出光興産の脱炭素ソリューションについて詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。

出光興産の「脱炭素ソリューション(太陽光発電)」を詳しく見る

業務用電力を正しく選ぶことで最適なコスト管理を実現

業務用電力とは、主にオフィスビルや病院、大型商業施設などで使う法人向けの電力プランです。

業務用電力は、電力自由化以前から地域の電力会社より法人向けに展開されていました。しかし、近年では電力自由化によりさまざまなプランが登場しています。その結果、自社のニーズに合ったプランを選びやすくなるなど、選択肢が広がりました。

使用電力量の削減や企業イメージ向上につなげたいとお考えの方は、一度、電力プランの見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

出光でんきだからこそ実現できる、安定した電力調達を提案します。